プロット公開
一応の物語のメインである五十嵐天馬と木下桜花の話を中心に書いています。
他の生徒(特に後半)は未定の部分が多くなっていたり、全体的に文章も荒かったり……申し訳ないです。
本編と話の矛盾する点があるかもしれませんが、ご容赦ください。
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序盤戦

27〜29 和地潤・柳川寛也・園部幸乃 一日目・午前8時すぎ

27[南の集落・民家]
和地潤(男子17番)と柳川寛也(男子16番)のやり取り。
(支給武器は寛也がカイザーナックル、潤が拳銃・グロック19。寛也の学ランは佐藤嘉埜子の脳漿などで汚れているので処分。白いシャツは目立つからという理由で、潤が寛也に自分の学ランを着せている)
朝の放送で度会美春(女子16番)の死を知り少々テンションの低い潤。現実から逃避するかのようにひたすら(民家に置いてあった)漫画を読み漁る寛也。
そこに地震が起きて、本棚から寛也の頭上にばさばさと漫画が落ちてくる。しばらく二人で会話したり本を除けたりしていると、小学校の放送施設から女子生徒の声が。
「みんなー聞いてー(略)」

28[プログラム実施本部]
放送の主は女子委員長の園部幸乃(女子9番)だった。
地震の情報収集で混乱している防衛軍兵士を尻目に、仲間を集めようとしているのか、馬鹿な子だ、などと談笑する教官及び取り巻き。
しかし放送の内容はそれとは微妙に異なるものだった。
「さっきの地震で脱出方法が分かった。本当だ。だがここですぐに人を集めては自分やみんなの命が危険だから、自分の言うことを信じてくれる人は、午前十一時に小学校の二階・談話室に集まってほしい。それまでどうかみんな殺し合いはしないで」という内容。
教官たちは顔を見合わせ、兵士に対して、そのような事実が本当にあるのか調べるよう指令を出す。

29[南の集落・民家]
再び和地潤と柳川寛也。園部幸乃の放送に二人は動揺する。
行ってみた方がいいと言う潤、民家の中から出ることを頑なに拒否する寛也。
ならば自分が十一時に様子を見に行こうと潤は提案するが、寛也はその間の自身の安全を考え、その提案にも難色を示す。
(寛也の猜疑心の深さと異様なまでの潤への依存心が明らかになる)
「待っていてもどうせ誰かに殺されるんだから(略)」と主張する潤。最終的に寛也は折れるが、その条件として「外出しているあいだ、潤の支給武器であるグロックを寛也に持たせておく」ことを挙げる。
(この間、潤に怒りや不安は見られない。寛也の精神状態をかなり考慮している様子)
潤はその条件を飲み、とりあえず一件落着。寛也はまた漫画に没頭し、潤はカイザーナックルを使った素振りの練習のようなものを始める。

30〜32 水野瞳・上原雅和・(高橋真彩) 一日目・午前10時ごろ
30[北の集落・民家。以下32まで同じ]
気を失っていた水野瞳(女子14番)、目覚める。
森の中で倒れた(14話)はずなのに何故か自分が布団の上にいること、汚れたはずの制服が洗われていることに違和感を覚える。
それから自身が死亡の瞬間を目撃した荒川修に関する回想、次いで自身の心臓の疾病に関する回想と続く。(幼い頃に何度も生死の境を彷徨った、「生きてさえくれれば」と散々甘やかされて育った……等。それから自分の体が弱いことに関しての恨みつらみ)
絶対死にたくない、生き残るためだったら誰を殺しても構わないと思う。
そこに、家の台所で誰かが調理をしている音が聞こえてきたので、瞳はその(おそらく自分を介抱してくれたであろう)人物を殺すため、支給武器の毒針を持ってよろよろと立ち上がる。

31
台所にいたのは上原雅和(男子5番)だった。
瞳に食べさせるためのお粥やら何やらを作っていた(電気・水道・ガスは生きている)雅和。だが瞳は何よりも、自分の制服を洗った(=自分の半裸を見た、もしかしたらそれ以上のことをしたかもしれない)人物が雅和であったことに、相手を殺すのも忘れるくらい激しい怒りを覚える。
(真裕と付き合う前に瞳が振られた相手は雅和だった。その禍根も相まって、そのときは断ったくせに自分の裸に触れるとは何事かと)
他意はなかったので相手にしない雅和。最低、クソ野郎、死ねなどと罵言を繰り返す瞳。瞳の体力はその怒りについていけず、よろよろとその場にへたり込むが、目だけは雅和を睨み続ける。
雅和はそこで、自身の支給武器である液晶テレビ(会場内に数ヶ所カメラが設置されてその映像を受信できるようになっている)を差し出す。(ちなみに15話で雅和が木下桜花による栗山聡志の殺害を知っていたのは、その殺害場所である旧中学校校庭にカメラが設置されていたからだった)
瞳をこのテレビで見つけ、調べに行ったら生きていたので介抱した、と雅和は説明する。それでもとにかく激怒している瞳は聞く耳を持たない。
雅和は「信用できないなら出て行けばいい」と言い、先程の園部幸乃の放送の話と、テレビに(幸乃の指定場所である)小学校のほうに向かっていく高橋真彩(女子10番・ミニモニグループで穏やかな感じ)が映っていたことを話す。
最後に雅和は「俺は何もしていない。お前に興味は無い」と言い放ち、瞳はさらに激怒してデイパックをひったくり、ひたすら暴言を吐き続けながら、おぼつかない足取りでその場を後にする。

32
瞳がいなくなった台所で静かに溜息をつく雅和。
雅和はアセクシャル(性欲またそれに準じる恋愛願望・欲求を全く持たない性的マイノリティ)だった。
回想。幼い頃から感じていた違和感、また自分がア(略)であると気付いてから考えるようになった、自らの将来への不安など(恋愛しない→結婚しない→子供が作れない・社会での信用が……等。細かくは、上原家は不動産屋で、雅和は厳格な家庭に育ち、長男なので会社を継がなくてはならなかったし結婚しなければ強制的に見合い縁談になるのは容易に想像がつくことだった、など)。
どうせ真当な人生を歩めないのなら、いっそここで死んだほうが自分のためかもしれないと思う雅和。

33〜34 田中賢吾・廣島貴一・高橋真彩 (午前11時まえ)

33[南の集落・小学校]
田中賢吾(男子9番・支給武器包丁)と廣島貴一(男子14番・支給武器フライパン)は、小学校敷地内一角の倉庫に身を潜めていた。ふたりは夜の間に鉢合わせ→合流し、園部幸乃(女子10番)の放送に従って11時が近くなるのを待っていた。
男子委員長である貴一はひたすら七原&日下的(昨日まで友達だった奴を以下略)発言を繰り返す。それを聞きながら同意する賢吾だが、内心では貴一とは少々異なった考えを持っていた。
賢吾は幸乃をあまり信用していなかった。地震で脱出方法が分かったという話は少々嘘臭いと感じ、集合場所の談話室で幸乃が少しでも怪しい動きをすればすぐに(フライパンで)殴り殺そうと思っていた。
しかし、プログラムという絶望的な状況の中で、幸乃が「わかった」という脱出法の他に希望を持てないでいるのも事実だった。

34[小学校校内・談話室]
十一時が近くなり、賢吾と貴一が談話室に入ると、そこには高橋真彩(女子10番・支給武器リコーダー)がいた。三人は幸乃を待つことにする。
その間三人とも黙りこくり、会話は無し。
十一時を過ぎてしばらく経つが、幸乃は現れない。賢吾は「さすがにおかしいんじゃないか」と言い出す。貴一と何やら話したところで、真彩が「(部屋を囲んでいる)戸棚の中から灯油のような匂いがする」と言う。
賢吾はその言葉を受けて(開かないように細工してあった)戸棚をこじ開ける。するとそこにはポリタンクがいくつも並んでおり、時限発火装置のようなものが取り付けられている。
呆気に取られる賢吾。話し掛けてくる貴一に対して「逃げろ」と一言だけつぶやく。わけが分からずになおも問い掛ける貴一に「いいから逃げろ、俺たち騙されてたんだ!」と怒鳴った矢先、ポリタンクと繋がれた時計からピーという音が鳴る。
直後に爆発音が鳴り響き、真彩の体が建物の外に吹き飛ぶのを目撃したのを最後に、賢吾の意識は途絶える。

35〜36 園部幸乃・水野瞳・高橋真彩
35[小学校グラウンド]
その光景を見て興奮を抑えられない園部幸乃。片手には消火器を準備していた。爆発は彼女が仕組んだもので、脱出方法云々は全て狂言だった。
爆発の衝撃でグラウンドに投げ出された高橋真彩。動かない真彩に、幸乃はさらに(揮発性スプレー+ライターで)火をつける。そこに水野瞳が現れ、激怒。
なぜこんなことをするのかと問う瞳に「人が燃えるのを見るのが楽しい」と言い放つ幸乃。瞳が呆気に取られた隙に幸乃は消火器を撒き、逃走。炭化していく真彩の死体を瞳は思考停止状態で呆然と見つめる。(瞳がミニモニグループの中で本当に友人だと思っていたのは真彩だけだった)
そして改めて思う。こんな姿にはなりたくない。絶対死にたくない。
[田中賢吾・廣島貴一・高橋真彩 死亡 残り22人]

36[南の集落内]
興奮冷めやらぬ幸乃の回想、中一時代に受けた壮絶ないじめの末に(普通は三年間クラス替えは無いのに特別措置として)二組から一組に編入された経緯。そこから委員長までに成り上がったこと、その影で動物を「燃やす」虐待に快感を覚えていったこと……など。
「これで決心がついた。消火器なんかいらなかったんだ。燃やしていいんだ。全部燃やせばいいんだ。――頑張れ幸乃、負けるな幸乃、力の限り生きてやれ、みんな燃やして生きてやれ、がんばれゆきの、まけるなゆきの――」

序盤戦終了・以下中盤戦

◎和地潤・柳川寛也・樋口道昭 南の集落・民家
37
幸乃による小学校爆破の始終を間近で目撃していた和地潤(男子17番)。自身に危害は及ばなかったが、柳川寛也(男子16番)のいる民家に戻って横になると、疲れからかそのまま眠り込んでしまう。
一方、グロックを所持している寛也。こちらも潤がいなかった一時間程度の間に相当神経をすり減らしていた。漫画を破り捨てて遊んでいたところに、お昼の放送。(死亡:松永隼人、田中賢吾、廣島貴一、高橋真彩)残りが22人という数になったことを知り、寛也の中で何かが壊れる。
潤がこめかみに冷たい感触を感じて目を覚ますと、寛也が銃口を潤に押し付けていた。寛也を全面的に信用していた潤は何も考えられなくなる。「死ねよ、死ねよ、うわああ」などと連呼する寛也。すると潤は「じゃあ殺せよ」と言う。真意が読めない寛也に潤は「そんなに生きたいんだったら俺を殺せよ、でもお前絶対死ぬなよ、絶対優勝しろよ」的な事を言う。徐々にためらいはじめる寛也だが、潤は構わず覚悟を決めて目を閉じる。
銃声が鳴り響く。潤は何故か自分が生きている事に気付き、恐る恐る目を開けてみると、寛也は頭部を銃で撃たれて死んでいた。
[柳川寛也 死亡 残り21人]

38
崩れ落ちる寛也の後ろにいたのは、(松永隼人の支給武器であった)リボルバーを持った樋口道昭(男子12番)だった。「やっと見つけた」
(※道昭と潤は一年生のとき「ミッチー」「ワッチー」と呼ばれるコンビだった。が今はろくに会話もしない)
目を丸くする潤。道昭はすかさずグロックを取り上げ、リボルバーを潤のこめかみに当てる。
「お前のせいだ」と道昭。潤には思い当たる事がありぞっとする。制服の裾を上げ、リストカット痕だらけの左腕を潤の目元で見せつける。「お前のせいだ」ともう一度。
謝ろうとする潤にも道昭は聞く耳を持たず「うるさい」と激高。リボルバーをこめかみから外すとグロックに持ち替え、潤の全身に全弾(十七発)撃ち込み、潤は息絶える。
[和地潤 死亡 残り20人] グロック19 柳川寛也→樋口道昭

39
潤の死体を前に、道昭の回想。(境界性人格障害。←の大雑把な説明、中学校入学以降の潤との関係(しがみつき→見捨てられたと感じて憎むようになる経緯。具体的には、道昭の症状を潤が(善意からだったが)道昭の家族に知らせてしまい、家庭内での軋轢が深まった事、など))
道昭は潤を殺しても全く満たされていない自身に気付く。そのことに混乱し始め、発作的に近くの刃物で手首を切る。
高揚する意識の中、なぜ自分は満たされないのか考え、きっともっと人を殺せば満たされるという結論を出す。(詳しい過程は省略)
二丁の拳銃を持って道昭は民家を後にした。

◎舟橋真由美
会場に接近したものの、真由美はなかなか中に侵入することができない。(南西の国道では兵士が見張っている)
山間部に侵入する真由美。午前の地震で地盤が緩くなっている(崩れかけている)岩盤を発見する。
これをどうにかすれば会場を囲っている金網を破れるかもしれないと思い、真由美はそこに近づいていく。

(◎津久井耕太、執行栞)
津久井耕太(男子10番)、執行栞に殺される。詳細未定。
(※初期のプロットでは、32話と33話の間、園部幸乃の放送を信じた東勇矢(男子1番)が湖上の橋でやる気・銃持ちの津久井耕太に遭遇、交戦寸前の所で何故か突然耕太の首輪だけが爆発。そのタネは執行栞の支給武器で、「ルーレット状に生徒の番号が表示され、ルーレットが止まった生徒の首輪を爆発させる。但し支給者本人を含む」というものだった。幸乃の放送内容を聞いて「プログラムが終わってしまう前にこの武器を使ってみよう」と思った栞が適当にやった結果津久井耕太にヒット、という話だった。放送〜小学校爆発までの話数が長くなりすぎるのでここに移動、さらに東勇矢と新井千佳の設定変更の影響で話自体が没)
津久井耕太は「今は自分は暗い系グループにいるけど本当はこんなもんじゃない、高校に上がったら別人のようにイケてる奴になってやる」的思考の持ち主で、やる気だった。
執行栞は詳細未定、神道系稲田瑞穂のイメージ。幸運を呼ぶ壷や日本人形などの収集家でたまに学校にも持ってきていた。独自の生死観を持っている。
[津久井耕太 死亡 残り19人]

◎五十嵐天馬、小湊駈、瀬尾真介、木下桜花、樋口道昭
1 H=06エリアの森の中 午後2時ごろ
五十嵐天馬(男子4番)、小湊駈(男子7番)、瀬尾真介(男子8番)の三人が休んでいるところに、誰かがいるような物音がする。様子を見に行った天馬が見たのは(探知機で天馬を探していた)木下桜花だった。動揺する天馬。真介と駈も近づいてきたところで、駈は相手が桜花であることに気付き敵意を剥き出しにする。桜花も天馬が駈たちと合流していたと知り、(おそらく駈が自らの栗山聡志殺害の経緯を話しただろうと考え)その場を去ろうとする。とっさに天馬は引き止め、それに駈が反抗する。事態が混乱してきたところで、突如銃声が響く。


弾は真介の脚をかする。とっさに真介が撃ち返すが、相手は構わず四人のところに向かってくる。それが樋口道昭(先程の和地潤殺害の興奮冷めやらぬ……)だと分かる。
真介の言葉で三人は逃走し始める(この時点で桜花とははぐれる。三人はH=4以西のトンネル地帯へ)。激しい銃撃戦。仕方無く(銃を持ってる)天馬と真介も撃ち返すが、追う側と追われる側では道昭のほうが有利で、三人とも負傷が激しい。
真介が、自分が道昭を誘導するので二手に分かれようと言い出す。すると天馬は自分がひとりで行くと言う。真介は駈に「どっちか選べ」と言う。駈(さっきの桜花に関するやりとりで天馬への不信が)は戸惑うが、最後には天馬を選ぶ(このへん少々省略)。三人は天馬&駈・真介の二手に分かれ(この時点で既に満身創痍)、真介は道昭を挑発して自分のほうへ誘導する。


真介と道昭。湖岸に下りていく真介を道昭が追う。行き場がなくなったところで岸辺にあったモーターボート(?)を見つけ、乗り込む。(この後は二つプロットあり。Aは初期、Bが最近。以後の展開[残り人数等]ではBに統一)
A 真介がまんまと逃げおおせる。そのまましばらく生き延びるが、夜が明けたあたりで(それまでの負傷により)失血死。その際に回想。
B 走行開始直前に道昭がボートに飛び移ってくる。無人で走行するボート上での銃撃戦(銃の反動で揺れまくる)。ほとんど無傷の道昭に対して真介は不利で、ついには道昭の弾が左胸に命中し死亡する。その際に死体はバランスを崩して湖上に落下。以降道昭がボートを操縦して、天馬たちのいるところに戻る。
[瀬尾真介 死亡 残り18人] シグ・ザウエル 瀬尾真介→樋口道昭

4 [H=02〜03 トンネル地帯]
天馬と駈。二人ともかなり負傷・出血している上に疲労が激しく、駈は立ち上がるのがやっとの状態。休んでいるところに(ボートから上がってきた)道昭が再び襲撃。天馬は駈を背中に抱えて道路上をなおも逃走するが、道路に点在するするトンネルのうち一つが崩落していることに気付く。進退窮まり、天馬は駈を抱えたまま湖岸へと駆け下り、二メートルくらいの高さの崖から湖中へとダイブする。(ちょうど原作映画版の桐山対七原・杉村のような感じ。そのあと湖に降る銃弾も)道昭の銃(チーフススペシャル+グロック+ザウエル、前者二つは予備マガジンも所持)もいい加減弾切れを起こし、道昭はその場を去る。
ベレッタM92F 五十嵐天馬→湖底に消失

5 [H=02 トンネル地帯を抜けたあたり]
飛び込んだ天馬と駈。湖水が傷口から染みて強烈な痛みを伴う中、駈を抱えた天馬は必死の思いで湖岸(ここは崖ではない)へとたどり着く。
天馬は駈に話し掛けるが、返事が無い。(脈はあるが)駈は意識を失っていた。自身も意識が明瞭ではない中、天馬は駈の体を何度も揺さぶるが、やはり駈は気がつかない。(このときに天馬は保温のために駈に自分の学ランも着せる)
駈も天馬もかなり負傷しているが、駈のほうが深刻だった。駈は絶対死なせたくないと思う天馬だが、このままの状況では駈が(あるいは自分も)失血などで死ぬのは時間の問題だと考え、ポケットに入れていた地図を頼りに、ダム橋を渡ってF=02の小学校分校(なかなか遠い)に向かう事を決意する。

◎伊東冴依、石川明星、水野瞳
1 [H=07 みかん畑] 午後4時ごろ
ミニモニグループの4人のうち2人、伊東冴依(女子4番・支給武器コルトガバメント)と石川明星(女子3番・支給武器ローラースケート)は出発時に合流していた。
ミニモニグループの内部は以前から崩壊していた。伊東冴依と水野瞳(女子14番)は部活でのいざこざ(詳細省略)も絡んで互いに嫌い合う仲で、石川明星は常にその板ばさみ(瞳からは冴依を無視するよう言われ、冴依からは瞳を……など)となり、中立的な高橋真彩(女子10番・既に死亡)の存在によって辛うじてグループが保たれている状態だった。
明星が冴依と合流したのも、友達がいたほうが云々というわけではなく、単に自分の武器が外れだったからだった。
いま、二人は表面上は仲の良い友達として振る舞っているが、その内面に互いに不信感があるのは言うまでも無かった。
そこに、二人に向かってくる人影が現れ、冴依はコルトガバメントを、明星も一応ローラースケートを構える。
現れたのは、水野瞳だった。


驚いた表情をして、直後に支給武器の毒針を構える瞳、銃を下ろさない冴依。ふたりの間には明確な殺意が感じ取れた。
明星は思った。この二人はきっと今から殺し合いを始める。冴依が勝つならばそれでいいが、瞳が勝ったら自分はどうなるか。きっと殺される。
どちらが勝つ可能性が高いかと考えたとき、明星の瞬時の判断材料となったのは、二人の支給武器ではなく、普段から嫌というほど体に染み込んでいる二人の地位関係(瞳>冴依)だった。
次の瞬間、明星は冴依に飛び掛かって銃を奪い、その引き金を冴依に向かって引いていた。
銃の反動で明星はよろける。だがその一発で確実に冴依は死んでいた。
[伊東冴依 死亡 残り17人]


冴依の死体に目配せした後、すっと明星を睨みつける瞳。明星は「撃ったよ? ほら、あたしは冴依を撃ったよ? あたしは瞳の味方だよ? ね?」的なことを言う。
瞳は冷ややかに「ふうん」と言う。自分が冴依を撃てば瞳は自分に危害を加えないと思っていた明星は硬直し、足がすくむ。
瞳が明星の持っていたコルトガバメントを奪い取った。「ふざけんな」と瞳。自分が高橋真彩の死に目に遭ったこと、友達だと思っていた真彩が死んで悲しかった的な事を言った後、「明星、あんた最低。最悪。クズ」と言う。明星が時々冴依とつるんで自分の悪口を言っていたのが気に食わなかったと語る。
呆然とする明星。瞳から銃を奪おうと動き出した瞬間、瞳は銃を撃つ。反動でよろけるが、至近距離で弾は明星に命中。そのまま数発撃ち、明星は死ぬ。
[石川明星 死亡 残り16人] コルトガバメント 伊東冴依→石川明星→水野瞳

◎舟橋真由美・新井千佳 午後4時半頃

真由美、地震で脆くなった岩盤を破壊し、落石を起こす。J=09あたりの金網の一部を破壊し、どさくさに紛れて会場に侵入。(詳細は未定)
2 (これは1の直後ではなく、深夜0時を越えたあたり)
真由美は新井千佳(女子1番)に遭遇。千佳は真由美がいることに驚く。事情を説明しようとする真由美に千佳は「しーっ」をして、首輪の盗聴・監視カメラ機能(後者は存在しないが)を警戒し、セーラー服を首輪に巻き込んだあと、真由美の携帯電話の文字入力で会話。
千佳曰く「なんとかしてダムを破壊できれば、下流にも影響が出てプログラムどころではなくなるかもしれない」。真由美も賛同し、とりあえずI=01のダム管理事務所(5時以降禁止エリア)を目指す事にする。

◎五十嵐天馬・小湊駈・日浦加奈子・野崎真実・築地里枝
1 5時半ごろ
小学校分校を目指し、駈を抱えて歩きつづける天馬。少し前から雨が降り始めていた。歩いた後には血が滴り落ち、意識は時折遠のきかける。(天馬の独白。天馬と駈・真介の過去。詳細省略)
しばらく歩き、ようやく小学校分校にたどり着く。だが、建物の玄関に入ろうとすると、何か糸のようなものが足に引っかかり、その場に倒れこむ。
学校についた安心感からか、天馬はついに意識を失った。


小学校にいたのは、木下桜花とも仲の良い日浦加奈子(女子13番)と、野崎真実(女子12番)、築地里枝(女子11番)だった。天馬が足を引っ掛けたのは彼女達が玄関に施しておいたトラップ(足かけるとカラカラ鳴るやつ)だった。
確認しに行った野崎真実の悲鳴で日浦加奈子と築地里枝が駆け寄ると、血を流して倒れている天馬と駈がいた。里枝は二人が死んでいると思って吐き気を催すが、真実が二人の生きている事を確認。真実は二人を介護すべきだと主張するが、里枝は(いつ死ぬかも分からないから、グロは苦手なので)難色を示す。しかし加奈子も真実同様の主張をし、里枝はしぶしぶ了承する。

3 6時過ぎ
天馬、保健室のベッドで目を覚ます。傷には包帯が巻かれ、その上から制服を着せなおされている。
雨は止んでいた。しばらくは寝起きで思考がはっきりしない中、誰かが介抱してくれたのだと気付き、駈もいるのかどうか気になって起き上がり、ベッドのカーテンを開く。
保健室にはベッドが二個あった。天馬はもちろん隣に駈が寝ていると思ったが、そこに駈の姿はなかった(天馬の学ランが残されていたので、そこに駈がいた形跡はあった)。天馬は不思議に思って保健室を出る。すると廊下には日浦加奈子がいた。
介抱ありがとう、など会話を交わした後「駈は?」と問う天馬。加奈子はしばらく黙り、「ついてきて」とだけ言い、離れになっている用務員室に天馬を連れて行く。
加奈子がゆっくり用務員室の扉を開けると、障子の向こうから野崎真実の泣き声が聞こえてくる。
まさかと思った天馬は、傷が痛むのも構わずに一気に廊下を走り、勢いよく障子を開けた。眼鏡を外して泣きじゃくる真実の傍らに、駈が横たわっていた。
天馬は駆け寄り駈の肩を揺らすが反応は無い。頬に触れると、異様に冷たい感触があった。
全てを理解した天馬は、駈の両肩にすがって声を殺し泣いた。
[小湊駈 死亡 残り15人]

4 8時ごろ
6時にあった放送(死亡:柳川寛也、和地潤、津久井耕太、瀬尾真介、伊東冴依、石川明星、小湊駈)で、駈だけでなく瀬尾真介(男子8番・既に死亡)の名前も呼ばれていた事を知り、天馬は深いショックを受ける。しばらく一人になりたいと言い、誰もいない教室の隅に座り込んでいた。
(天馬の回想。父親が次々と継母を替えて家の中が不安定だった時期の天馬と駈の思い出。詳細略)
そこに、支給のパンを持って日浦加奈子が現れる。天馬はしばらく会話を交わし、思い出したように「木下に会った」と言う。木下桜花に会ったときの経緯を説明。
加奈子は「多分おーちゃんは五十嵐君のことが好きなんだと思う」と言う。天馬が目を丸くすると、加奈子は桜花と天馬が親しくなるきっかけになった音楽室の出来事を上げる。その同じ曲を、桜花の兄がよく弾いていたのだと話す。桜花に兄がいることを知らなかった天馬が問うと、加奈子は「この話を他の人にしたのは初めてだけど」と付け、桜花の過去について話し始める。


以下、加奈子が天馬に語りかける形で。桜花はもともとは今と違ってとても明るい性格で、小学四年生まで、兵庫県神戸市の長田区に両親と薫という兄の四人家族で暮らしていた。父親は楽器店を営んでおり、桜花も薫も小さい頃からピアノによく親しんでいた。その薫が死ぬ前によく弾いていたのが、天馬があの日音楽室で弾いていた曲だった。(震災当日は26話で既出なので割愛)
(加奈子が)震災のしばらく後に桜花に会ったとき、彼女は別人のようだった。必要な事以外は何一つ話さず、夜は毎晩うなされ、余震のたびに過呼吸になって体育館の床にうずくまっていた。それなのに、日浦家が桜花を引き取る話をすると頑なに「うちの家は神戸や」「長田を離れたくない」と言い張り、結局引き取りが実現したのは三月のことだった。
時が経って桜花の症状は軽減したように見えるけれど、それは単に症状を表に見せなくなっただけなんだと(加奈子は)思っている。桜花は未だに「早く神戸に帰りたい」と言う事があるし、自分(加奈子)を含めた日浦家の人間に当時の事を一切語ろうとはしなかった。だから、五十嵐ってやつのピアノが兄ちゃんの弾き方に似てた、という話を突然桜花から切り出されたとき、驚いたのと同時に少し安心した。桜花は桜花なりに自分自身の過去と折り合いをつけて生きていく方法を見つけかけているのかもしれないと思えた。少なくともあなた(天馬)がそのきっかけになりかけていることは確かだと思う。
もうすぐ死んじゃうのにこんなこと言ってもしょうがないけどね、と小さく笑う加奈子の言葉を、天馬は黙って聞いていた。

◎東勇矢・森田真裕・水野瞳
詳細未定・仮。深夜。森田真裕(男子15番・支給武器顕微鏡)、東勇矢と遭遇。勇矢が油断した隙に真裕は顕微鏡で勇矢の頭部を殴打、撲殺。その場から去ろうというところで騒ぎを聞きつけた水野瞳と遭遇。真裕は勇矢の殺害を隠そうとするが、結局バレて、押し問答の末瞳に射殺される。
深夜0時の放送の死亡者発表はこの二人のみ。
[東勇矢、森田真裕 死亡 残り13人]

◎執行栞・樋口道昭
詳細未定。深夜か、または時間をずらして終盤戦の一発目。神社にて樋口道昭が執行栞を殺害。
([執行栞 死亡 残り12人])

◎築地里枝・野崎真実・日浦加奈子・園部幸乃・五十嵐天馬・木下桜花
1 深夜の4時くらい 小学校分校
小学校分校の調理室、包丁を取り出す築地里枝。離れに(小湊駈の)死体が安置されたままであることに大きなストレスを感じていた里枝。ここにきて限界に達し、悲観して手首を切る自殺を考える。
そこに野崎真実が登場。自殺を止めようとする真実だが、とにかく駈の死体があることにイチャモンをつけまくる里枝に真実は怒りを感じ、口喧嘩になる。
保健室で(もともとは四人全員がここで)休んでいた日浦加奈子と五十嵐天馬も騒ぎを聞きつける。全員が保健室を離れるのはまずいという判断から加奈子だけが調理室に出向き、天馬は傷が痛むのもあって保健室に残ることに。
調理室では相変わらず口論が続いており、加奈子が仲裁に入るがなかなか上手くいかない。(このあたりは未定)しばらくすると、何故かどこからともなく灯油(離れの用務員室に貯蓄してあった)のような臭いがしはじめる。口論もストップして何事かと騒ぎ始めたところで、突然爆発に近い大燃焼が発生する。


一方そのころ、木下桜花は再び探知機を頼りに天馬の居場所を探していた。一度は諦めたが、その接触のときに天馬といっしょにいた小湊駈や瀬尾真介の死を放送で知り、やはりどちらかが死んでしまう前に会っておかないと後悔するという判断からだった。
桜花の視界に小学校分校が見えてきたあたりで、突如その建物から爆発のような火の手が上がる。昨日午前の園部幸乃による小学校爆破の光景を目にしていた桜花は、天馬の命に危険を感じて駆け出した。

保健室にいた天馬も爆発音を聞き、すぐさま調理室に向かおうとするが、(古い木造校舎なので火の回りが早く)行く手をふさがれる。仕方なしに一旦玄関から外に出たところ、そこには校舎に向かって灯油を撒き散らす園部幸乃(女子9番)の姿があった。すでに灯油は校舎のあちらこちらに撒かれており、火はみるみるうちに建物全体に燃え広がっていく。天馬は止めに入るが、幸乃は揮発性スプレー+ライターの火炎スプレーで攻撃してくる。その場に落ちていた角材を拾い上げてとっさに応酬するが、怪我をした身では天馬の攻撃にはあまり力が入らない。
そのとき、調理室の近くの窓から全身火だるまになった生徒が飛び出してきた。


夜の暗闇の中で、校舎はすでに激しい炎を上げて輝くように燃えている。どうやら野崎真実であるらしい(なにせ火だるまなので外見からは判別しにくい)女子生徒は、運動場でもんどり打って悶絶しながら動かなくなる。そこに桜花がやってくる。
桜花はまず運動場で燃えている野崎真実の死体、次に校舎に次々と灯油を注ぐ園部幸乃の姿に目を奪われる。そこに天馬が大声で、中に加奈子がいることを伝えた。桜花は天馬に会えたことよりも先に、まずその言葉の内容に衝撃を覚える。すぐさま玄関から校舎の中に飛び込んでいったところで、一酸化炭素中毒で倒れている加奈子を発見する。桜花は加奈子を必死で連れ出そうとするが、目の前で加奈子の真上に天井が落ちる。加奈子の死体にも炎が移り、炎上し始めた。
四年前と全く同じ風景がそこにあった。
桜花の中で、何かがぷつりと音を立てて切れた。
玄関を出るなり、桜花は持っていた斧を構え、叫び声を上げながら幸乃に突進していく。幸乃をどうにか攻撃しようとしていた天馬を押しのけるほどの勢いで斧を振り下ろし、ざくりという感触と共に、幸乃の胸にざっくりと赤い切れ目が出来た。
桜花は何度も何度も斧を上げては下ろし、上げては下ろした。その度に獣のような咆哮を上げた。何度も何度も斧で幸乃の全身を突き刺す。
天馬は呆気に取られてそれを見ていたが、やがてあることに気付いた。幸乃は明らかにもう死んでいるのに、桜花は全く攻撃の手を緩めないのだ。
幸乃の上半身は原型を留めないほどに切り裂かれていた。それなのに何度も叫びながら斧を振り下ろす桜花の姿は、ある意味以上としか言いようが無かった。
天馬は桜花にもうやめろと言う。桜花は聞かない。力づくで止めようと目の前に駆け寄ると、天馬はそこで初めて気付いた。
桜花は泣いていた。ただ叫んでいるのではなく、泣きながら悲痛な叫び声を上げていた。何度も何度も悲痛な叫び声を上げていた。
そして悟った。桜花は加奈子の死に四年前の出来事を重ねているのだと。目の前で兄の死を目撃した体験と無意識のうちに重ねているのだと。
天馬は居ても立ってもいられなくなり、斧を振り上げた桜花を、がっと抱き締めた。もういい、もういいよ、と何度も大声で叫んだ。桜花ははっとした表情のまましばらく動けず、やがて憑き物が落ちるかのようにその場に崩れ落ち、天馬の胸板の上に頭を当て、それまで以上に悲痛な声で泣き叫んだ。
桜花を抱きとめる天馬の手も、それを握り返す桜花の手も、震えていた。
[日浦加奈子、野崎真実、築地里枝、園部幸乃 死亡 残り8人]

中盤戦終了、以下後半戦・フィニッシュ

◎五十嵐天馬、木下桜花
夜が明けても、まだ小学校分校校舎はくすぶっていた。
小湊駈の遺体が安置された離れだけは延焼を免れており、天馬と桜花はそこに身を寄せた。
うなだれたまま、桜花はまだ時折鼻をすする。しかしもう泣いてはいなかった。
天馬は桜花に、四年前の話を色々聞いた、と言った。桜花はふうん、と答える。
「……わかってんねん」と言い、桜花は続けた。自分にとってああいう過去はつらくて、嫌でたまらないと思っているけれど、同時に同じくらい、自分はあの過去に依存してきた。だから今まで、過去を無視したり隠したりする事は出来ても、過去と共存する事はできなかった。
でも、さっきのあんた(天馬)の「もういい、もういい」って声を聞いて、なんだか全部吹っ切れたような気がした。未練たらしく過去に縋るのはもうこれでやめられると思った。
多分あれが自分の人生の中で一番最高の瞬間だった、と桜花は言った。
そして、もうすぐ死んでまうのににそんなこと思ってもしょうがないけどな、と言って少し笑った。

◎舟橋真由美、中村功毅、新井千佳

ゲーム開始直後に野崎真実(女子12番・既に死亡)らに遭遇して以来、誰とも遭遇していなかった中村功毅(男子11番・支給武器コンバットマグナム)。まさか自分の彼女の舟橋真由美が会場に潜入しているなどとは露にも思っていない。午前六時の放送(死者:執行栞、日浦加奈子、野崎真実、築地里枝、園部幸乃)を聞き、残り人数が8人であることを知り、少々疲労で頭がボケてきつつもやる気(生き残る気)は十分だった。
そんなところに、ダム管理事務所の付近で行動する女子生徒二人を発見。功毅は銃を片手に山を下り始める。

詳細は未定。新井千佳と舟橋真由美、ダム管理事務所付近に到着。禁止エリアに指定されているので真由美だけが入る事が出来、窓を割って侵入。(中略)真由美が中でごにょごにょやっていると、外から銃声が聞こえる。まさかと思って外に出ると案の定、千佳が何物かに撃たれて倒れていた。その銃を撃ったのは、真由美が一番助けたいと思っていた中村功毅だった。
[新井千佳 死亡 残り7人]

詳細は割愛。真由美の登場に動転した功毅、禁止エリアの事も忘れて真由美のところに近づこうとし、爆死。真由美もショックで気が動転しながらも、今のやり取りでプログラム進行本部に自分の存在がばれるかもしれないと考え、失意と悲しみの中プログラム会場を後にする。

本部の皆さんは功毅がただの電波君ということで片付けていた。
[中村功毅 死亡 残り6人]

◎矢野あかね・樋口道昭
詳細は割愛。こちらもゲーム開始直後以来誰にも会っていなかった矢野あかね(女子15番)。現在いる場所が禁止エリアになると知り、食料を食べてから移動しようとする。
しかし、ここでついにあかねは山中麻穂のデイパックから頂戴した支給武器、青柳銀子特製しびれ薬入りクッキーを食べてしまう。
動けなくなるあかね。そこに樋口道昭が通りすがる。助けてと懇願するあかねに道昭は耳を貸さず、今ここで殺さないだけましと思って、と言い残してウージーを拝借し去る。残ったあかねは午前7時に首輪爆発で死亡。
[矢野あかね 死亡 残り5人] マイクロウージー 矢野あかね→樋口道昭

◎水野瞳・上原雅和・樋口道昭
詳細未定。初期のプロットでは詳しい設定があったが他の部分の設定変更で使用不可に。代替案見つからず。水野瞳と上原雅和が再会して色々あったところで樋口道昭に殺される。(手抜きですみません……)
[水野瞳、上原雅和 死亡 残り3人]

◎五十嵐天馬・木下桜花・樋口道昭

放送でこの三人が最後に残った事を告げられる。天馬と桜花は北の集落の中学校に移動していた。
二人の所持武器は斧が一本だけ。気負う必要は無い、どうせだから向こうが自分たちのところにやってくるまで待とう、と言う桜花。自分は少し外でやらなければならないことがあるから、それまで自分に聞こえるように窓を開けてピアノを弾いていてほしい、と天馬に頼む。桜花の言動に多少の違和感を感じながらも、天馬は言われたとおりにピアノで、あの日の音楽室で弾いた曲を弾き始める。
弾きながらいろいろな事を思う。この二日間で失ったもの、得たもの。そうやって思いを巡らせていると、自然と目尻が熱くなっていた。
桜花が戻って来る。しばらく会話をしていると、今度は桜花が「裏門で待とう」と言い出した。いぶかしげに思いながら裏門に移動する。


しばらくすると、遠くから機関銃の音がしてくる。道昭がやって来ていた。
相手は少なくとも銃を四本(最初に天馬たちを襲ったときに持っていた3本+ウージー。実際にはこれ以上ある)持っている、それに対して自分たちの武器はわずかに斧一本。「すで勝負ついたようなもんだな」と苦笑する天馬に、桜花は「わからへんで?」と笑う。
裏門前に広がる草原地帯。ウージーを撃ちながら道昭がある程度近づいてきたところで、桜花は突然裏門から飛び出した。天馬はすぐさま止めようとしたが、その時にはすでに、桜花は火のついたライター(園部幸乃が日浦加奈子たちを殺すのに使った、そのライター)を草原の中に放り投げていた。
ぶわっ、と音がして、草原の中に一気にオレンジの炎が広がる。それは道昭を、そして火をつけた桜花自身を取り囲むように、何重もの円を描いていた。
唖然とする天馬。突然の炎にうろたえる道昭。毅然とした表情で立ちつづける桜花。道昭は炎の中から脱出しようとするが、事前に撒かれていた灯油は多重構造になっていて、出るに出られなくなっていた。天馬もまた、炎の向こうにいる桜花をもはやどうすることもできなかった。
だんだんと炎は背丈を増していく。桜花は呆然と立ちすくむ天馬のほうを向くと、何も言わず、ただただ万面の笑みで手を振った。それはまさに桜花という名にふさわしい、やわらかで高貴な、彼女の本当の笑顔だった。
やがてその姿さえも炎に飲み込まれて見えなくなり、後にはただ、南アルプスの春風を受けて煌々と燃え盛る炎柱だけが残された。
その姿はあまりに美しくて、まるで山吹色に輝く花弁を身にまとった巨大な花のようだった。
[残り1人・優勝]



だいたいこのような粗筋でした。完結できなくて本当に済みません。
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